株の夜間取引とは

最近一部の証券会社のサイトで案内を見かける株の「夜間取引」ですが、通常株式市場が開いている時間は午前9時から午後3時までなのでトレーダーなど専門に株式取引を行っている人は日中に注文を出すことができますが、サラリーマンなど昼間仕事をしている人などは大引け後(株式取引時間の終了後)に注文するしかできません。そんな人たちのために考え出されたのが夜間取引です。

株の夜間取引は昼間の株式取引が終了した大引け後から翌朝の取引開始までの夜間(主に17時〜24時の間に行われることが多い)に株式取引を行うものですが、夜間取引が昼間の取引と大きく異なるのは取引の方式です。昼間の取引では東京証券取引所などの各証券取引所を介して行われますが夜間取引は証券会社が運営する「私設取引システム」を介して株式の取引が行われます。

私設取引システムは日本版ビッグバン(金融大改革)の一環として、1998年12月1日施行の金融システム改革法で証券会社に開設と運営が認められるようになったもので「電子情報処理システムを使用して、同時に多数の顧客を相手に有価証券の売買又はその媒介等を行うもの」と定義されています。

今後広まりそうな夜間取引ですが考え出された理由にはネット証券の事情もあるようです。今までネット証券は口座数の拡大のため利益水準を低下させても口座数の獲得を優先させる戦略を続けてきましたが、ライブドアショック以降、口座数が伸び悩んでいた上に、野村證券がジョインベスト証券としてネット証券に参入してきたことなどもありその対抗策として夜間取引という新たな取引形態を考え出したようです。

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